延面積:123.67㎡(37.4坪) 施工期間:5ヶ月 ※画像をクリックで拡大表示されます
1. 快適性増進作用
赤松・カラ松はリラックス作用に優れた樹種。森林浴でリラックスできるのは、モノテルペン炭化水素類(α-ビネン)の作用が大きく、ビネンの名前の由来は、松(バイン)。
材油含有量は、2〜3%。赤松は杉の2.2倍、桧の1.3倍の材油量を含む。さらに、材油成分のα-ビネンは、赤松は材油の45%含まれる。桧は23%、杉は8.6%含まれる。
赤松は、杉や桧に比べリラックス効果が高いと言える。現代人は仕事や勉強、さまざまな環境でストレス負荷がある。自宅でα-ビネンを嗅いで心の安定化をサポート!
リラックス効果でストレス軽減し、ガンの抑制にも効果あり。県立がんセンター研究所でα-ビネンを含んだ環境下で、マウスに移植したがん細胞の増殖が約40%抑制された研究結果を「バイオメディカルリサーチ2012年2月号」に発表した。香り豊かな療養環境が、がんの治療に好影響を与える可能性がある、とした。
1日4時間、計6週間にわたって、(がん細胞を移植された)マウスにα-ビネンを嗅がせて飼育したところ、嗅がせてないマウスと比較し、がん細胞の拡大が平均40%抑制された。
桧のリラックス効果もα-ビネンによる。桧のリラックス効果はヒノキチオールが有名だが、ヒノキチオールは台湾桧から発見されたが、日本の桧にはほとんど含まれていない。
2. 抗菌作用
カビの室内での繁殖は、喘息やアトピーなどの健康阻害の要因となる。またダニの餌となってダニの繁殖を促し、間接的にも健康阻害の要因となる。抗菌物質を含む木材は、その点からも快適室内空間づくりに役立つ。
赤松の抗菌性は、α-ビネンに起因する。桧の抗菌性は、α-ビネンとα-カジノールに起因する。
3. 殺ダニ作用
畳、カーペットを木質系の床に改装するとダニが激減し、その後のダニ数も低く抑えることができる。これはダニの住処が少なくなるという物理的な要因もあるが、木の匂い成分がダニの繁殖を抑えることがわかっている。特に強いのが、ヒバ、杉。桧の精油でも3日後に75%の殺ダニ率を示している。
桧材からは殺ダニ成分としてα-カジノール、ヒバ材からはツヨプセンが見出されている。屋久杉の精油は殺ダニ作用も強く、活性成分としてセスキテルペンであるクリプトメリオン、セドロール、β-オイデスモールなどが見出されている。
殺ダニ作用の強さは、杉>赤松・カラ松>桧。殺ダニ成分は、α-カジノール、ツヨプセン、セスキテルペン(カジネン)。